木草舎(もくそうや)

- 自然とつながる、木でつながる、手しごとのあたたかさ。
生活の中に、自然のぬくもりを。 - 子育て中のママたちが集まって、ひとつひとつ手作りしています。日本や大分の木でつくられたかわいい動物たちや生活をいろどる小物たちをお迎えしてみませんか。
深い峡谷の傍の高台に、木をふんだんに使った日本家屋。伝統的な建築方法で作られた建物は、どこか懐かしく、けれど新しい雰囲気をまとった解放感のある造りになっています。
この場所は「赤野の森」。週に2回のカフェ営業と、月に数回の自然観察会などを行っています。建物の奥にまわると、そこは峡谷に沿って広がる田んぼと、目の前には雄大な高崎山。谷からみると小高い場所に建つ赤野の森には、谷からの風と光が差し込みます。ゆっくりと流れる自然の空気のなかで、時間を忘れて滞在してしまう、豊かな場所。
大分県由布市赤野で、簑原聡子(みのはらあきこ)さんは、簑原工務店を営むご主人とともに、この「赤野の森」を作りました。週2回、カフェの営業を行い、月に数回、自然観察会の開催を行っています。それ以外の時間には、子育て中のママさんたちが集まり、ゆったりとコミュニケーションを深めながら、時に子どもたちと遊びながら、「大切にしたい景色や記憶をカタチに残す」をコンセプトに木の動物や小物づくりを行っています。
木の小物づくりは、「木草舎」として活動されています。午前中、少しずつお母さんたちが集まってきました。カフェの庭の一角には、五右衛門風呂にくっついた小さな屋根付きのスペース。そこが木草舎さんの小さな工房です。テーブルの上には、作業に使う道具や、作業途中の材料が手際よく並んでいきます。めいめい、つくる小物の形に合わせて、リズミカルにヤスリをかけていきます。作業に夢中のお母さんの背中では、赤ちゃんも気持ちよさそうに寝息を立てながら。
木草舎の活動は、6年前から取り組みはじめたそう。20人ほどいるメンバーのうち、その日に集まれるママさんたちが、子育ての悩みを共有したり、色々なお話をしたりしながら楽しく活動されています。たまにおしゃべりに花が咲きすぎることもあるんですけどね、と笑顔の簑原さん。
始めたきっかけは、当時主催していたイベントで、身近な自然の動物を木で作ってみたこと。その活動のなかで、「子育てしながらでもものづくりができるんだ、自然に抱かれたこの景観、環境の中で子育てをしているからこそ、生み出せるものがある」と気づいたそう。その経験を機に、子育て中のママさんたちと、木の小物づくりを始められました。
商品のアイデアは、身近なところにあるのだとか。あるときは、メンバーのおばあちゃんから「30年前にカワウソが川にいたんだよ」という話を教えてもらって、カワウソの置物が生まれたり。
「コロナ禍では本当にやることがなくて、命を育んでみようと思い立って、鶏の卵を孵化させてみることにしたんです。そうしたら、たくさんのひよこが生まれて。すると大きくなって卵を産むようになって。それで、「花たまご」というたまごを置く商品が生まれたんですよ。」
何気ない会話や日常のなかで生まれる小物たちには、かわいい物語がたくさん詰まっています。ひとつひとつ手作りの商品のため、名入れをすることも可能。若い男性からも買っていただくことも多く、プレゼントにも喜ばれているそうです。
赤野の森ができたことで、場が整いました。ひとつひとつの取組を大切にして、育てていきたいと考えています、と簑原さん。
日本は森の国。世界でみても、森林率は先進国の中で第3位である日本。伝統構法で木をたくさんつかっているカフェ「赤野の森」や、ママさんたちと作る木の動物たちや小物を通じて、木や森から自然を感じてもらいたいと思っています。
「ここのカフェも自然体験のひとつですね。もっとにぎやかな場所になるといいなと思っています。そのためには、これからもどんどんチャレンジをしていきたいですね。」
ぜひ、「赤野の森」に訪れてみませんか。そして「木草舎」の木の小物たちを通じて、日本の森や自然に触れていただきたいです。
生産者名 | 木草舎(もくそうや) |
---|---|
所在地 | 大分県由布市挾間町赤野784-8 |
主な生産品 | 木製小物、日用雑貨、森の動物たち(木製) |
HP・SNS | https://mokusouya.jimdosite.com/
https://www.instagram.com/mokusouya/ |