生産者レポート

ゆふいん文学の森(碧雲荘)

ゆふいん文学の森(碧雲荘)
文豪・太宰治が暮らした古民家が、湯布院に息づいている。 本と静寂と、昭和初期の空気が溶け合うこの場所で、旅のひとときを。

 

「走れメロス」「人間失格」で知られる文豪・太宰治が、昭和11年ごろに暮らした東京・杉並の下宿「碧雲荘」。取り壊しの危機にあったこの建物を移築し、湯布院の地で新たな命を吹き込んだのが「ゆふいん文学の森」です。伝統構法を守る宮大工の手によって丁寧に組み直されたこの建物は、太宰が暮らした当時の面影をそのままに、今も昭和初期の空気を纏っています。

 

本と音楽が、時間の流れを変える。

1階の喫茶室には、専属の司書が選んだ本が並んでいます。この場所でしか出会えない本棚がここにはあります。「湯布院で、ゆっくり本が読める場所をつくりたい」——その思いから生まれたこの場所で、コーヒーを手にページをめくる時間は、上質な旅の思い出の一つに。

 

喫茶室で味わえるのは、その名も「読書コーヒー」。酸味をおさえたマイルドな豆をブレンドし、深煎りで仕上げた一杯は、読書に夢中になって少し冷めてしまっても、おいしく飲めるようにと考えられたものです。そんな碧雲荘のコーヒーを、ご自宅でも気軽に楽しめるようにしたのが、ふるさと納税の返礼品のドリップコーヒー。お湯を注ぐと香りがふわっと立ちのぼり、いつもの部屋で過ごす時間が、少しだけ碧雲荘の喫茶室に近づきます。

 

碧雲荘に流れる音楽は、大正・昭和のノスタルジーに溶け込むよう丁寧に選ばれたもの。インドネシア、中国、ヨーロッパ各地から集めたアンティーク家具、床に広がるキリムの絨毯 ― ひとつひとつの調度品が、時を重ねてきた歴史そのものに調和するように、ゆっくりとした雰囲気をつくり出しています。古民家だからこそ、木材の状態をよい状態で保つために冷暖房はあえて控えめに、壁は7年に一度塗り直して建物の状態を守り続けています。

 

2階の奥に、太宰が暮らした部屋がある。

贅沢な空間を切り取るように作られた階段の先には、落ち着いて読書ができる個室があります。さらに廊下の先の一室が、太宰治の下宿部屋として使われていた8畳間です。この部屋で書かれたとされる作品群は、後の「人間失格」へとつながる思索の痕跡を残しています。窓の外には、由布岳の雄大な姿。かつてこの窓から富士山を見ていた太宰の眼が、今は湯布院の空へと向いているかのようです。

   

 

エモーショナルでノスタルジー。この空間が、創作の場になる。

碧雲荘は一棟貸しのプランとして貸し切りの利用が可能です。ウェディングや映画の撮影、集中したい執筆活動やプライベートの仕事場としても貸切ることが可能です。実際に、碧雲荘で書いた作品で作家デビューを果たした人もいらっしゃるそう。文豪が筆をとったこの空気が、新たな書き手の背中を後押ししているのかもしれません。

 

毎年、太宰治の命日に合わせて開かれる朗読会をはじめ、音楽会、読書会、お芝居と、さまざまな催しも行われてきました。建物のもつ歴史と文学が共鳴するこの場所は、新たな湯布院の文化の灯りとして静かに燃え続けています。

「旅」とは、他人の火に当たりに行くこと。

“旅という字は「他火」と書く。”知らない土地の、知らない誰かの灯に当たりに行く——そんな旅の本質を、碧雲荘はそっと体現しています。シンプルに「ここに来たい」と思って訪れた人が、まるで自分の家のように過ごせる場所でありたい。

 

かつて文豪が筆をとったこの空間に、現代を生きる人々が本を開き、思いに耽る。ただその豊かな時間の過ごし方を受け入れてくれる場所がある。ご自宅でドリップコーヒーを淹れ、お気に入りの本を開けば、そこにも碧雲荘のようなゆったりとした時間が流れ始めるはず。そしていつか、碧雲荘の灯に当たりにお越しください。

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生産者プロフィール
生産者名 ゆふいん文学の森(碧雲荘)
所在地 大分県由布市湯布院町川北1354-26
主な生産品 ドリップコーヒー
HP・SNS https://bungaku-mori.jp/bungakunomori/
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